パッシブデザインの準備5*パッシブデザインの話12*
カテゴリー:パッシブデザイン
前回のブログでは、“日当たり”の中でも特に、“夏至”に焦点を当ててお話しをしました。
なぜ夏至かといいますと、1年間の中で最も日照時間が長く、太陽高度も最も高いからです。
それでは、今回はその反対の“冬至”の日当たりの様子を見ていきましょう。
ちなみに、なぜ冬至かといいますと、1年間の中で最も日照時間が短く、太陽高度が最も低いからです。
対象敷地として検証している、弊社の分譲地を例に、仮に弊社モデルハウス“ヒュッゲ”を、
そのまま敷地に当てはめてみました。
(対象敷地は西側駐車場を想定していますので、実際プランするとなると、玄関の位置を西側に寄せたほうがいいですね。※土地高低差は今回の検証データでは割愛しております。)
検証日時を、冬至(12月21日)のそれぞれと午前10時・午後2時を取り上げてみたいと思います。
内観の様子は、“ヒュッゲ”の中で一番大きな窓がとりついているLDKを例に挙げます。
*冬至 (12月21日) 午前10時*
★敷地★
★外観★
★内観★
*冬至(6月21日) 午後2時*
★敷地★
★外観★
★内観★
夏至の時と比較すると、LDKへの日の差し込み方が全く違うのが分かります。
実際、晴れた冬の日は、窓から入る日差しで窓際を中心にLDK全体がとてもぽかぽかして気持ちがいいです。
ここで、性能がいい窓は、暖かい日差しを入れにくいのでは?という疑問が生まれます。
確かにそうです。
少しお話しますと、Low-e複層ガラス日射遮蔽型という窓を、お客様へのご提案ではよく使うのですが、これは真夏の暑い日差しを遮ることを念頭にご提案させていただく場合が多いからです。
近年ますます体感する外気温が上がってきているように感じるため、夏を快適に過ごしたいというご要望の方が多いですし、私たちもそう感じることが多いです。
ヒュッゲのLDKの一番大きな窓は、熱取得型といわれる種類の窓で、上記の日射遮蔽型とは反対の、文字通り“日差しを取り入れる”ことを目的にしたガラスです。
一般的には、Low-eの層を内外どちらにつけるかで区別することもありますが、
ヒュッゲの一番大きな窓は、普通の複層ガラス(2重サッシ・間は空気層)を採用しています。
それから、前回もお話しした、庇の出も、冬至の正午の日差しを遮らないかどうかも確認しています。
主に上記の2つの理由で、冬の暖かかな日差しを大歓迎して取り入れているのです。
もちろんエアコンはLDKに1台(時折2Fのエアコンも1台可動させております)使用していますが、それに+α自然のエネルギーを使って心地よい暖かさを感じることができます。
前回でも少しお話しましたが、この“ぽかぽか”が、真夏だと不快な暑さになってしまいます。
外気温で住環境が変化しない住宅であることはとても大切なことですが、“うまく取り入れる”ことが出来たら少しわくわくしませんか?
**温度計のつぶやき**
2020/3/27~4/2の期間中
最低外気温:6.16℃⇒その時の室内(石膏ボードの内側):6.16℃(2020/4/2AM2:00頃)
※通常計測している温度計はメンテナンス中ですが、その他に設置している温度計で一番室温に近そうなLDK南側の壁の石膏ボード内側のデータを採取しました。
★エアコンは、リビングのAC1台を前々日のAM8:00~PM4:00まで運転
※時々2階のエアコンも運転することもあります。
※4/1は、モデルハウス休館日なので暖房も運転していません。