夏のパッシブの話*パッシブデザインの話19*
カテゴリー:パッシブデザイン
こんにちは。
まずは、先週末から今週にかけて、
九州地方に多くの雨が降り、私たちが住む熊本も多くの被害が起きています。
また、熊本だけではなくその他の地域でもたくさんの被害が今でも起こっているようです。
これ以上被害が大きくならず、一日も早く復旧し、日常の生活が送れるよう心から祈るばかりです。
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今回は、“夏のパッシブ”についてお話をしていきたいと思います。
その前に。
前回・前々回と窓の話をしましたが、窓に求められていることは、
“冬は外の暖かい日差しを取り入れ、夏は暑い日差しを極力中に入れない”
ということです。
読んでみてわかる通り、まったく反対のことを言っています。
結論から申し上げますと、窓単独の性能だけでは両方の性質をカバーするというのは中々難しいことです。
そこで登場するのが、“付属部材”と言われるものです。
本題である、“夏のパッシブ”の場合、活躍する付属部材は皆さんも一度は聞いたことがある“庇”を利用しています。
ヒュッゲのリビングについている窓は、幅2.55m・高さ2.33mの大きな引き違いテラス窓を採用しています。
それなのに、冬に暖かい日差しを取り入れたい(次回のブログで詳しくお話します)ということから、
日差しを取り入れる“熱取得型”のサッシを採用しました。
冬は良いけど、夏の暑い日差しは取り入れたくないですね。
ということで、
これは夏場の8月15日の太陽の南中(正午)の日差しの角度と、一番太陽高度が低い冬至の太陽の南中の角度を表したものです。
夏…青い点線
冬…赤い点線
庇…緑の四角
で示しています。
ごらんの通り、夏の暑い日差しが、部屋の中にほとんど入ってこないように長さに工夫をしました。
実際、ヒュッゲの今の時期は、リビングの窓からの日差しはほとんど入ってきません。
それに加えて、あと一つ。
窓につける身近なもので、日差しを遮るものは何だと思いますか?
それは、“カーテン”を代表する付属部材です。
ヒュッゲでは、より遮熱及び断熱性能を高めるために、カーテンに代わりニチベイさんの“ハニカムサーモスクリーン”のレフィーナ25(ココン)を採用しています。
(URL:https://www.nichi-bei.co.jp/jsp/category/hs/ref/)
庇の力では物足りない時に、このココンを操作し、夏に快適な室内環境を作っていきます。
ヒュッゲでは、室内側につけるハニカムスクリーンを採用していますが、
実際は、外につける、すだれ・シェード・ルーバー雨戸なども、
夏の日差しを遮る付属部材として効果が高いといわれています。
ヒュッゲも初めての夏を超えた後に、何か付属部材が増えているかもしれません。
それも楽しみです。
このように、“夏のパッシブ”とは、窓を取り巻く付属部材に検討がより大事になっていくことがわかります。
次回は、“冬のパッシブ”の話をしたいと思います。
**温度計のつぶやき**
2020/5/1~
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